「フローズン・ビーチ」出演者インタビュー

フローズンビーチ1Qまずは、この作品のみどころから。

石田えり:みどころですか…。なんでしょうかね…。女子力。

松田美由紀:女優力。

山口美也子:女の底力。

渡辺真起子:女そのもの。

Q演じる中で、本作はどのようなことが難しいですか?

松田:お客様には軽い感じで観ていただければいいのですが、俳優にとっては、とても大変な芝居です。セリフが膨大で、一つ一つをリアルに捉えないと話の内容が滅茶苦茶になってしまうので、細かく心情を捉えるところが (難しい)。さらに四方八方にセリフが飛ぶのを、リアリティーをもってやるので、とにかくチームワークが必要なお芝居です。

石田:その会話が成立して、どんどんリンクしていくと本当にグルーヴ感が出て、非常に楽しい、エネルギッシュな舞台になるとは思います。

山口:もう少し時間があれば、エッとか、ウンとか間に挟んだりして、もっと会話が噛み合うように努力したいと思っています。

フローズンビーチ2Q「ゆび」にまつわる一連のシーンがありましたが…。

山口:ケラさんはシュールな世界を書かれているので、その世界観を表現したのでは?

松田:ケラさん位の年齢の作家さんたちに、きちんと起承転結があるクラシックな舞台に対して、ひっくり返してバラバラにする舞台という演劇の新しい技法の流行があったような…。

山口:そうよね。何年前?15年くらい前よね?

石田:俳優としては、ケラさんが書いたとはいえ、自分の中の何かの象徴というか、パワーというか、ごくごく当たり前の人間が持っている力かもしれないし、知らず知らずに導かれていくものかも知れない。はっきりわからないけれど。

渡辺:「ゆび」に導かれちゃうの?

山口:最後は「ゆび」に導かれていく女の解放…、みたいな。自由さを求めて、最後に乗り越えて海に落ちるみたいな。そこからまた先へ…。

松田:「ゆび」って、方向を指すじゃないですか?自分が行く方向を指し示すとか、囚われているとか、自分の運命に引っ張られていくとか、キーワードがたくさん隠されているのではないかな。それぞれが、いろいろな捉え方をしていいと思います。

山口:その運命を断ち切って、また新しい世界へ行くような気がする。

石田:振り切らないと、新たな世界へいけないからね。

山口:それが飛び込むってことで、また新たに生きるってことなのよね。清々しい最後になればいいのですが…。

松田:だから演劇が好きな人には、とても面白いと思います。謎解き的な…。舞台を観終わって、どうしてあのシーンはあのようになったのだろうね、という話でご飯が進むというか。

山口:特に中年の女性に観てもらいたい。笑って、何かを感じてもらいたい。

石田:大人の女にね。

Q渡辺さんは、キャラクターチェンジが見どころですか?

渡辺:そうなったらいいですね。自分は楽しんでやっています。

Q石田さんは、危ない感じの人を演じていますが、好きそうですね。

石田:今は興味がある。皆そうだと思うけど、今このタイミングでやっていることは、自分の人生と関わっている。美由紀さんには「チーちゃん」のどこかがあるだろうし。今このタイミングでやっていることには、そういう意味があると思う。

渡辺:どこかで(役と)自分とシンクロしてくる。

石田:そうそう。

渡辺:だから、やりながらオタオタしちゃう。なんだ、私のこといわれているみたいだと。

石田:そうなると役に凄みが出てくる気がします。

渡辺:そんなことも含めて乗り越えたいですね。

フローズンビーチ3Qでは、最後に一言ください。

渡辺:年齢はそれぞれ違いますが、先輩方にくっついて行って、私も一人の人として、女として、大きな壁によじ登っている必死さが伝わって、それが何かこう生きることのおかしさになって、笑いのきっかけになってくれたらいいですね。

松田:それぞれ皆さん、女優を長くやっています。だけど、新人のように本気でやっています。それだけはお客様に伝えられると思っています。身を削ってじゃないですけど、全身全霊、この舞台にエネルギーを注いでいるというのは全員そうなので…。だから、それはちゃんとお客様に伝わるのではないかと。それは信じています。

山口:男性もそうですが、特に女性の方に楽しんでいただける舞台です。出演する4人も演出家も女性ですので…。シリアスでクレバーな世界『フローズン・ビーチ』なので、わっと涙がわきあがって、それが凍ってしまうような舞台になったらいいなと思います。ぜひ観に来て笑っていただきたい。

(2014年1月22日神奈川芸術劇場大スタジオにて)?

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日時:2014年3月1日(土)15:00開演(14:30開場)
会場:湘南台文化センター市民シアター

作:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:石田えり・松田美由紀・渡辺真起子・山口美也子

チケット料金:3,500円(全席指定)

チケット取扱い:

  • 藤沢市民会館:0466-23-2415
  • 湘南台文化センター市民シアター:0466-45-1550
  • 【チケットぴあ】0570-02-9999(P-コード:433-540)
  • 【Gettii】PC用・携帯用

主催・お問い合わせ
公益財団法人藤沢市みらい創造財団 芸術文化事業課(TEL:0466-28-1135)

藤沢市湘南台1-8

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